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高森明勅
2022.7.8 09:00皇統問題

皇室の末永い存続の為にどうしても欠かせない条件とは何か?

どうも皇室が存続して当たり前と
錯覚している人がいるようだ。
勿論、とんでもない勘違いだ。
皇室が末永く存続し、皇位が出来るだけ安定的に
継承されて行く為には、何が必要か。
さしあたり、最低でも次のような条件が欠かせないだろう。

①皇室の方々が憲法上、唯一の「日本国の象徴」であり、
「日本国民統合の象徴」であられる天皇の役割及び
その役割を支えるご近親としての責務と、それに伴う
あらゆる制約や不自由を、自ら進んで受け入れて下さること。

②そのような皇室の存在に対して、
制度上可能な範囲において最大限、人格と人権が尊重され、
名誉と尊厳が守られ、国民が皇室に対して敬愛と
感謝の気持ちを持っていること。

③「構造的欠陥」を抱える皇室典範の現行のルール
(側室不在で非嫡出・非嫡系の継承可能性が排除されにも拘らず
「男系男子」限定)の根本的な見直し。

皇室の方々が様々な制約に耐えられながら
懸命に国民の為に尽くして下さっているのに、
国民の側はそのことに対する感謝も尊敬もなく、
皇室の未来を閉ざしてしまうことが明らかなルールの変更
(それは国民にしか出来ない!)にも無関心であれば、
やがてどのような事態に立ち至るか。

普通の想像力があれば分かるはずだ。

追記

皇位の安定継承を願う有志国民によって行われている
参院選候補者への個別アプローチの状況は、
サイト「愛子天皇への道」参照。
使命感をもって実際に行動されている方々に深く感謝申し上げる。
https://aiko-sama.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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